太平洋高気圧 梅雨明け始まる可能性も

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停滞する梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、1日の県内は大雨となった。いつもの年なら、梅雨の後半にあたる7月は前線の活動が活発となるが、週明け以降は太平洋高気圧が次第に勢力を増してくる。気象庁が先日発表した最新の1カ月予報によれば、県内を含む関東甲信の平均気温はかなり高くなり、降水量は平年並みか平年より少なくなる見込みだ。

6月は記録的な少雨だった。梅雨入り後の県内は、中南部を中心に少雨傾向が顕在化し、晴れた日が多かった。諏訪の6月の降水量は平年の30%(欠測日除く)にとどまり、伊那でも平年の46%の降水量で観測史上4番目に少なかった。水位が低下した諏訪湖では6日間にわたり、天竜川への放流量を通常の毎秒8・4トンから同7・5トンに制限した。

県営奈良井ダム(塩尻市)は、貯水量が少雨の影響で下がったため、6月30日から送水量を最大30%減らす措置を決めた。1982年に供給を開始して以来、渇水が原因で送水量を制限するのは初めてという。この時期はまだ太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線が本州の南海上に停滞していたのが原因だ。

勢力を強めた太平洋高気圧によって、梅雨前線が日本海側まで押し上げられた影響で、向こう1カ月の東日本や西日本の太平洋側は前線や湿った空気の影響を受けにくく、平年に比べて曇りや雨の日が少ない見通しだ。少雨の可能性が高くなり、今後まとまった雨が期待出来そうにもない。

生活用水や作物に水が必要な時期を控えているだけに、猛暑が予想される今夏の水不足の影響を心配する声も出始めた。梅雨明けはもう少し先になりそうだが、平年より早まる可能性も出てきた。

とはいえ、この時期の雨の降り方には十分注意を払い、河川の増水や土砂災害など大雨に対する警戒を怠ってはならない。

県内は急傾斜地が多く、ひとたびまとまった雨が降ると災害の危険にさらされる。6月25日に震度5強を観測した木曽町と王滝村では、その後も余震が続き、地盤が弱くなっている可能性が高い。少しの雨でも土砂崩落などの災害が発生する危険性がある。監視体制を維持し、住民の安全確保に万全を尽くしてもらいたい。

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