2017年07月13日付

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視覚障がいのある人にとって、外を歩くときの支えになるのが白い杖。これまで、子ども専用の白杖はなかったのだという。子どもたちは、大人用の白杖を切って、長さを調節したりしながら使っていたようだ▼白杖を片手で握り、ほぼ肩幅の範囲で左右に振りながら地面を感じて歩く。片手で棒を握ることだけでも、腕は意外に疲れるもの。子ども用には握りやすく軽い杖が必要。そんな子どものことを考えた白杖を、小諸市の企業が新たに開発した▼松本盲学校長の矢野口仁全国盲学校長会長は「子どもたちは、外に出たくて出たくて…」と話す。早い時期から社会の空気に触れることは、大切なこと。小平直司長野盲学校長は、視覚障がいの子どもたちが真っすぐ歩くには、練習も大変だ、とする▼人の姿や動きを真似しながら、という学びの第一歩でさえ、いきなり高い壁が立ちはだかる。そんな子どもたちに、白杖は進む道の情報を集める大切な道具になる。子ども専用の登場で、早くから安全な歩き方が身に付けられる▼盲学校の児童に外出の楽しみを聞いた。「川に行きたい」「大きな木で、気持ちのいい空気を感じること」。「刺激を受けることは、生きることと同じ。喜びにつながると、一層いい」(矢野口校長)。杖を握る子どもたちの小さな手は、周囲のさまざまな情報を感じ取る。新しい白杖からは、「社会の優しさ」が伝わってほしい。

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