ごみ排出量全国最少 もっと減らす余地がある

LINEで送る
Pocket

長野県が「日本一」の称号を有するジャンルの中に、家庭などから出たごみの量の少なさがある。環境省の調査では、2015年度に県民1人が出す1日当たりのごみ排出量は836グラムと前年度より2グラム減り、全国の都道府県で2年連続「日本一」の座を守った。減量に対する県や市町村の取り組みに加え、県民意識の高まりが実証された形だ。これに甘んずることなく、取り組みを加速させたい。

調査は、一般廃棄物を対象に環境省が毎年実施している。家庭や飲食店から出る生ごみや一般企業から出る紙ごみが対象で、産業廃棄物は含まれない。15年度のごみ排出量は全国で4398万トンで、東京ドームの約118杯分に相当する。1日1人当たりの全国平均は939グラムだった。

県内77市町村で最少だったのは南佐久郡南牧村の326グラム、中川村(352グラム)は3番目に少なかった。ごみ袋の有料化や分別収集が浸透したことに加え、生ごみ処理機購入の補助制度も効果を上げる要因になっている。

その一方で、観光地があり、飲食店が多い松本市(1049グラム)や北佐久郡軽井沢町(1571グラム)などでは、ごみ排出量が多い傾向にある。諏訪地方では、茅野市(971グラム)と諏訪市(949グラム)が県平均を上回った。観光地から出るごみを抑制し、飲食店の食べ残しをどう減らすか。取り組むべき課題が見えて来た。

県は今年度、1人1日当たりのごみ排出量を800グラム以下とする目標を掲げている。重量のある生ごみを減らそうと、さまざまな啓発活動を展開中だ。ミニトマト2個分のごみを減らせば達成できる数字という。

ごみ減量に対する県民の意識は高い。県世論調査協会が先日行ったアンケート調査で、「もっと減らす余地がある」と回答した人が半数近い48・8%に上ったことからも明らかだ。詰め替え用の商品を利用してプラスチックごみを減らしたり、外食では食べ残さないよう心掛けたりと、毎日の暮らしの中で、ごみを出さない工夫と無駄をなくす知恵を絞っている。

大切なのは昨年より今年、今年より来年と一歩ずつ、着実にごみを減らすことだ。無駄をなくせば焼却施設や最終処分場の寿命が延びる。家計も助かるし、地球温暖化の防止にもつながる。

おすすめ情報

PAGE TOP