腕前薄さで勝負 伊那市で「うす削り大会」

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かんなを使って、木くずを削り出す参加者

伝統技術の継承を目的に活動する大工職人らの全国組織「削ろう会」の県支部「信州鉋楽会」は16日、かんなによる削り技術を競う「うす削り大会」を伊那市荒井の「やまとわ」の体育館で開いた。2019年に市内で開催予定の全国大会を見据え、伊那で初めて実施。県内外から参加した約75人が、真剣な表情で角材の表面を削り取り、1000分の1ミリメートル単位の高精度な技を披露し合った。

大会は今年で16回目。削り技術はもちろん、かんなの刃の研ぎ具合など手入れも重要になるという。例年は松本市を会場にしてきたが、「削ろう会」の全国大会を2年後に伊那市で開く計画を見据え、会場を変更。日程も全国にならって、技術講習を含む2日間(15、16日)に拡大した。

参加者は自前のかんなと角材(長さ2メートル幅60センチ)を持ち寄り、作業を開始。五感を研ぎ澄まして木面を削り、透き通るような薄さの木くずを出した。審査員らが、長さ2メートルの木くずの薄さが均一かどうかや見た目の美しさなどを判断。成人の部で優勝したのは、1000分の5ミリの薄さで削った樫田憲一郎さん=石川県=だった。建設会社で働き5年目という門馬菜々さん(26)=塩尻市=は「思うように削れず、難しかった。教わったことを生かせるようにしたい」と話していた。

鉋楽会の中村博会長(48)=伊那市=は「今回の運営上の課題を改善し、全国に備えたい」。削ろう会の上條勝会長=塩尻市=は「全国大会の県内開催を通じ、機械加工ではできない手仕事による技術が磨かれれば」と期待した。

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