2017年07月22日付

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18日に105歳で亡くなった聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さん。1911年生まれというから、祖母が生きていれば同じぐらいの年齢だった▼祖母は忙しい両親に代わって面倒を見てくれた。学校から帰ると、おやつ代わりに大きなおにぎりが用意されていた。海苔とごま塩だけのシンプルなもの。少し柔らかめに握ってあり、こぼさないようお皿をあてがいながら頬張った。手作りが当たり前の時代だった▼そのおかげかどうか、これまで大きな病気をしたことがない。しかし、いつしかおにぎりは菓子パンやドーナツに変わり、メタボまっしぐらの身である。節制しなければと思うけれど、なかなか行動が伴わない。コンビニエンスストアに入ればコーヒーだけと思いながら余計なものについ手がのびる▼日野原さんの訃報に接し、10年ほど前に取材した講演会を思い出した。日野原さんは「生活習慣を変えるだけで治る病気も多い」として「健康行動」という考え方を提唱し、「自分の健康は自分で守る」ことを呼び掛けた。当然、実践もしていたことだろう▼この時、すでに95歳。高齢にもかかわらず約40分の講演中、ずっと立ちっ放しで熱弁を振るった。茶目っ気もあり、ユーモアを交えた話で何度も会場を沸かせた。その姿を通して健康の大切さを教わった気がした。それから随分たつが、いまだに改善できない意志の弱さを痛感している。

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