まちのかたち 合併から10年・2 公共料金・支所組織再編

LINEで送る
Pocket

「合併してからこんなに水道料金が上がるとは思わなかった。水洗化が進んでいた地域が損をしている気がする」-伊那市長谷に暮らす子育て世代の女性はそう嘆く。

一般家庭1カ月当たり20立方メートル使用の水道料金は合併1年後の2008年度は旧伊那が3280円、旧高遠が3210円、旧長谷が2970円だった。料金が統一された10年度以降は3280円で推移している。

下水道は同じ条件で08年度が旧伊那が3100円、旧高遠が3300円、旧長谷が3350円。料金が統一された11年度からは3550円に改定した。上水道は旧高遠と旧長谷、下水道はいずれの地域でも値上げした。

市水道業務課によると上水道は人口減や節水機能向上などにより使用量が減り、世帯当たりの負担が増加。下水道は07年度に8億7950万円に上る赤字を計上し、経営改善を進めるが、累積赤字を解消するための負担は重い。

水洗化は、合併前の旧高遠と旧長谷はほぼ整備を終えていたが合併後の07年度の伊那市の水洗化率は65%と県内19市平均の86.3%を大幅に下回った。7年後の14年度に85.1%まで向上させたが19市平均92%を下回っている。

同課は「水洗化が早い地域は施設の更新も早い。水洗率が1%上がると年1350万円収入が増える。水洗率を向上させることが経営改善やサービスの向上と平等化につながる」としている。

伊那市は、市町村合併10年で合併特例法の期限が切れる4月から、高遠町、長谷の両総合支所の組織を再編する。課の統廃合を進め、配置人員を減らす。

高遠は、総合支所5課と本庁直轄2課の7課体制を、総合支所3課と本庁直轄3課の6課体制に再編し、職員数を48人から5人減らす。長谷は、総合支所5課と本庁直轄1課の6課体制を、総合支所3課と本庁直轄2課の5課体制に再編し、職員数は32人から7人減らす。

一方で両地域の観光業務をまとめて担当する高遠長谷観光課を本庁商工観光部の直轄で新設し、7人を配置する。

市は両地域への説明会で「本庁に移る業務も総合支所で受け付けや取り次ぎをするので住民サービスは低下しない」「本庁に行かないと用が済ませられないということはない」と強調する。

おすすめ情報

PAGE TOP