水力発電少雨で苦戦 県企業局南信管理事務所

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少雨による水不足で運転ができない状況が続いている春近発電所=26日、伊那市東春近

県企業局南信発電管理事務所(伊那市)の水力発電事業が苦戦している。梅雨が絡む7月は“書き入れ時”になるはずだが、今年は梅雨期間中から雨が少なく、取水源であるダムなどの水が不足しているためだ。農業用水への供給を優先しており、主力の春近発電所(同市東春近)は26日も運転できず、これで12日連続の「発電ゼロ」に。7月発電量は目標の3割程度にとどまっているという。

同事務所は天竜川水系を中心に12発電所を管理。一般家庭9万世帯分に相当する年間約2億8000万キロワット時を発電し、全量を中部電力に売却している。中でも美和ダムから美和発電所、高遠ダムを経て取水する春近発電所は、県企業局の供給電力量の4分の1を占める屋台骨だ。

美和ダムの雨量は5月が平年の56%、6月が43%と少なめで推移。7月に入り、台風がもたらした4日の雨で「ひと息ついた」ものの、その後はほとんど降らず、23~25日の雨も状況を改善するほどではなかった。

県企業局は 東北信でも4水力発電所を運営するが、ここまでの少雨傾向は県南部で顕著だ 。四徳(中川村)や、小渋(松川町)など 他の発電所でも 運転できない日が 目立っている。

7月発電量は昨年、一昨年はともに好調。2013年と翌14年は同じく少雨による水不足で低迷し、春近発電所の運転が1カ月近く停止する事態も起きた。長野地方気象台によると、この先1週間は曇る日が多くなりそうだが、降水量は平年より少ないと見込んでいる。

同事務所は、春近発電所について「運転できない日が続くだろう」と推測。「一番心配なのは水不足により、かんがいへの影響が出ること」だとし、「短時間に強く降る雨だと、水車(発電機)の故障につながる恐れもある。細く長く降る雨がこの辺りでほしい」と話している。

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