2017年07月28日付

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命をつないだ救命リレーの記事が掲載された。5月下旬に伊那市営球場で行われたソフトボール試合で、打球を胸に当てて心肺停止になった選手の命を、居合わせた3人が応急処置で救った。この選手は20代で社会復帰を果たしたという。連係プレーで、若者はあるべき前途をその手に取り戻した▼それぞれに球場にいた3人だが、使命感と、とっさの行動で一つになった。考える前に、体が自然と動いたのではないか。地元の消防署長も「勇気ある行動」とたたえている▼やるべき場面を前に、ためらいなく体が動くことが本当の「勇気」。普通は、振り絞らないと出てこない、と思う。20年ほど前、ゲートボール会場でお年寄りが1人、突然倒れ込んだところに出くわしたことがある▼どきっとした。「どうしよう」と思っていたところ、ちょうど元保健婦さんという女性がいて、「ああよかった」とほっとした。気持ちは動揺したが、残念ながら、体はまったく動かなかった。今でも残念に思う▼目の前で思わぬ事態が起こるとパニックになる。備えがなければ、するべき行動にも移せない、と痛感した。地区の心肺蘇生講習に参加したりしたが、人の命を前にしたらどうだろう。まずは大きな声で周りに助けを求めるという心積もりでいよう。とっさに声が出るよう、普段から困っている人を見たら声を掛けよう。それ自体、勇気がいることかもしれない。

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