2017年08月14日付

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満州(現在の中国東北部)に祖父が出征した長野市出身のシンガーソングライター、清水まなぶさん。県内77市町村を訪れ、戦争体験者やその家族から当時の話を聞き取り、その体験を学校などで語り、歌う活動を続けている▼それぞれの戦争体験は一様ではなく、「当時の年齢や場所によって戦争の感覚は違う」という。ただ、そんな中でも「みんなが言ったのは『もう戦争を起こしてくれるな』ということ」と強調していた▼高校の修学旅行で広島に行ったことがある。平和記念資料館を見学し、被爆体験者の話を聞いた。残念ながら話の具体的な内容は覚えていないが、戦争の悲惨さを必死に伝えようとしていた姿は記憶に残っている▼今夏も諏訪地域の中学生代表が広島を訪れて被爆者の話を聞いた。「被爆した人たちも高齢化していて伝える人が減っている。自分たちが伝えていかないといけない」。下諏訪町の生徒が振り返っている。被爆者の平均年齢は81歳を超えた。その思いが若い世代に引き継がれることを願う▼長崎市で先日開かれた「平和首長会議」で採択された行動計画では、若者への平和教育として芸術やアニメが提案された。清水さんも歌を通して子どもらに平和の大切さを訴えている。何となくだが戦争体験者が子どもに語り掛ける取材が減っている気もする。一人ひとりの思いをどう引き継ぎ、教訓としていくか。重い課題だ。

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