2017年08月16日付

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今年の岡谷太鼓まつりは2日間とも、多少のにわか雨の洗礼を受けたが、打ち手も観衆も雨を吹き飛ばして響き渡る鼓動を楽しんだ。「豪壮無比」とされる300人揃い打ちはやはり迫力がある▼和太鼓の歴史は古い。縄文時代からすでに情報の伝達手段として利用されていたとされる。群馬県伊勢崎市(旧境町)の天神山古墳で出土した「太鼓を打つ人物埴輪」から、古墳時代には太鼓が存在していたことがわかる。その後は中世の田楽、戦国時代の陣太鼓、近世には祭礼行事に用いられるなどしてきた▼太鼓の鼓動を間近で感じると、「人間の心臓の鼓動に太鼓の鼓動がシンクロ=同調して、自らを鼓舞する性質がある」という説にも、うなずけるものがある。大音響は耳障りではなく、逆に力を与えてくれる。管弦楽の演奏で打楽器のティンパニーがもたらす効果にも通じる▼岡谷太鼓まつりは今年で48回。2年後には50回、半世紀を迎える。今年の祭りでは岡谷太鼓保存会の企画ステージは「継ぐ」をテーマに、かつて演奏された揃い打ち曲を再演した。今年のプログラムの中では太鼓の魅力が一番詰まった演奏だった▼何事も継続するにはエネルギーがいる。祭りの中核を担う保存会の太鼓連ごと、打ち手の育成が一番大切になる。子ども太鼓の打ち手が将来の祭りを支える核になる。次の半世紀に向けて、地道な取り組みを続けていかねばならない。

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