明日へ飛ぶドローン(1)安全性を求めて

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国交省が製作した無人航空機の安全飛行を呼び掛けるチラシを手にする北澤理事長

小型無人機「ドローン」の活用例が諏訪地方でも広がっている。飛行操縦や、空撮を楽しんだり、人が容易には立ち入れられない場所を撮影したりし、防災や観光、建築物や社会インフラの検査などに役立てようとする取り組みも進みつつある。民間団体や企業だけでなく、行政も活用を模索し、大学や企業、研究機関の実験の場として県外からプロジェクトを誘致しようという動きも出てきた。活用例と新たな可能性が広がるドローンの諏訪地方での現状をリポートする。

「ドローンは危険という印象を払拭(ふっしょく)し、役に立つものというイメージに変えたい。構造を理解し、ルールを守れば、安全で活用例は無限に広がる」。ドローンに関係するNPO法人として4月に認証を取得した諏訪広域ドローン協力会の北澤晃理事長(79)=諏訪市諏訪=は法人設立に懸ける思いをこう語った。

一方で、「一度の墜落は『ドローンは危険』という印象を社会に与える」と指摘。今後も愛好者の安全な飛行に向けた意識啓発、操縦技術の向上支援を活動の重点にしていくという。同法人は6月に認証取得を記念した体験イベント、7、8月には技術向上を図る練習会や模擬テストを開催。8月下旬からは安全飛行に必要な知識と技術を伝える教室「諏訪ドローンアカデミー」を展開する。

軍事用として開発され、偵察や爆撃などに利用されてきたドローンが一般向けに急速に普及したのは2010年代前半ごろからとされている。「ドローンは危険」というイメージは2015年4月に首相官邸(東京都)の屋上に墜落したり、翌5月に善光寺(長野市)の御開帳で法要行事中に落ちたりした事故を契機に一気に広まった。国は無人飛行機の飛行ルールを定めた改正航空法を同年12月に施行した。

飛行禁止空域は空港周辺、150メートル以上の上空、人家の密集地域で、対象空域で飛ばす場合は国土交通大臣の許可が必要になる。飛行方法にもルールを定めており、日中に肉眼で確認できる範囲で、人や建物から30メートル以上の距離を保つ必要があるほか、イベント会場での飛行、凶器や毒物などの危険物の輸送、物品の投下は禁止しており、夜間飛行などルール外の飛行を行う場合は同大臣の承認が必要になる。

同法人の堀内義彦事務局長(71)=諏訪市四賀=によると、諏訪地方でも愛好者は増加傾向が続いているという。「操縦と関係法令や機体、バッテリーの特性などをしっかり理解して楽しく飛ばしてほしい」と願っている。

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