諏訪で隆盛ギター産業 元全音の中谷さん講演

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昭和30年代に諏訪で隆盛したギター産業について話す中谷さん(左)

諏訪地域の歴史文化講座「諏訪塾」(同実行委員会主催)の講演会「諏訪で育ったギター産業秘話」が20日、諏訪市諏訪のすわまちくらぶで開かれた。講師は同市茶臼山にあった全音ギター製作所(以下、全音)の元社員で中谷商会の中谷治興さん(81)=岡谷市田中町=。戦後諏訪で隆盛を築いたギター産業や全音の歴史を話し、約30人が興味深く聞いた。

すわまちくらぶの企画展「すわで花開いた楽器ヒストリー」の関連イベントの一環。全音は1957(昭和32)年に、前身のギター製造会社が東京の全音楽譜出版社の傘下に入り設立された。中谷さんは同社に翌年入社。「音」を追求し安定した品質維持のためにJIS規格を取得したことや、国内初のベルトコンベアシステムを導入したことなど、当時の生産理念や体制を話した。「明るく楽しく開放的で、まとまりがあった」と懐かしみ、量産システムが整って「大手楽器メーカーが見学に来てうれしかった」と振り返った。

同社は昭和40年以降、内部事情によりギター製造を終えた。「寂しい終わりだったが、ギター離れや流行についていけない場面もあり、自然淘汰された」。現在もギターのパーツの卸売と販売を手掛ける中谷さんと他2社が全音の血筋だと紹介。また全音勤務時、台湾に工場を作るため技術者6人に中谷さんが指導し「台湾で全音の血がつながったことが救い」と話した。

講演後には、諏訪地域のギター会社で作られた特徴の説明や愛好者の演奏もあった。

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