日照不足 農作物の管理には注意を

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今年の夏はどこか様子がおかしい。夏本番到来を告げた梅雨明け後も、東日本を中心にぐずついた天気が続いている。北海道から関東の太平洋側では、8月に入ってもすっきりとした夏空は戻らず、県内も日照不足による農作物への影響が懸念される。天候不順で個人消費は低迷し、日本経済への悪影響も指摘されている。9月以降の天候回復に期待したい。

長野県を含む関東甲信地方は、7月19日の梅雨明け後も大気の状態が引き続き不安定だ。中でも8月以降の県内は、午前中に青空が広がっても長くは続かず、午後になると低い雲が垂れ込める日が多かった。所によっては局地的に雷を伴って激しい雨が降り、結果的に日照時間が短くなった。

長野地方気象台によると、6~25日の日照時間は29カ所の観測地点で軒並み平年を下回っている。諏訪で平年の78%、松本は72%だった。伊那は69%、長野では60%にとどまっている。日照時間がゼロだった日数が諏訪で2日、伊那では3日を数えた。

今夏の天候不順は、7月末に出現したオホーツク海高気圧の勢力が強かったのが主な原因。夏空をもたらす太平洋高気圧の張り出しが弱かったことも不順な天候に拍車をかけた。猛暑が予想された今夏だったが、東日本の太平洋側と関東を中心とした長雨による日照不足と低温については、北の高気圧がもたらした「やませ」と呼ばれる北東からの冷たく湿った風が吹き込んだ影響とみられる。

夏野菜が高騰し、家計を直撃している。これから秋の収穫期を迎える農作物への影響も心配だ。果樹や野菜に生育の遅れや品質低下が目立ち始め、今後は病害の発生も懸念される。県は先日、「不順天候に対する農作物の栽培管理」に関する技術情報を出して、農家に対策を講じるよう求めた。収穫期前の大切な時季だけに農作物の管理には細心の注意が必要だ。

ここに来て夏空が戻った日もあったが、大気の状態は引き続き不安定だ。気象庁が24日に発表した関東甲信地方の1カ月予報によれば、天気は数日の周期で変わり、曇りや雨が多くなる見込みだ。気温は平年より高くなるが、期間の前半を中心に気圧の谷や湿った空気の影響を受けて晴れの日は長続きせず、日照時間は平年並みか少ないと予想している。

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