ブッポウソウ営巣最多 上伊那で確認23つがい

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県天然記念物で絶滅危惧種の渡り鳥ブッポウソウが上伊那南部地域で増加し、営巣数は記録が残る1990年以降では最多となったことが県上伊那地域振興局のまとめで分かった。今季確認した営巣数は23つがいで、昨季を4つがい上回った。県のブッポウソウ保護回復事業計画による巣箱かけと、営巣しやすい環境づくりの成果とみられ、繁殖の中心となっている中川村の営巣数は、自治体単位では県内トップとなっている。

同振興局によると、営巣数の市町村別内訳は、中川村が最も多い17つがい(巣箱営巣15、自然営巣2)、駒ケ根市4つがい、飯島町2つがい。前年比では駒ケ根市と中川村が2つがい増、飯島町でも1つがい増えた。繁殖状況も良好で、中川村では今季約70羽が巣立ったとみられる。

ブッポウソウは環境省のレッドリストで、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種として、「絶滅危惧IB類」に指定された保護の対象種。県版レッドリストでは絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧IA類」に属している。県は2005年に特別指定希少野生動植物に指定し、保護回復事業計画に基づく巣箱かけや、保護・監視体制の構築に力を入れている。

中川村では4年前に発足した野鳥保護団体「ブッポウソウの里の会」が営巣用巣箱をかける活動を展開。飯島町でも有志らが保護活動に取り組んでいる。県は「上伊那では繁殖に適した大きさの巣箱をかけたり、生息地を公表しない保護活動が行われており、営巣数を増やしているのではないか」と推測する。

長年ブッポウソウの保護観察に取り組む県希少野生動植物保護監視員で日本野鳥の会伊那谷支部前支部長の小口泰人さん=駒ケ根市=は「伊那谷はブッポウソウの餌となるコガネムシなどの甲虫が多い繁殖の適地。今後まだ鳥の数が増える要素がある。保護活動を通じて繁殖の環境を保全してほしい」と話した。

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