2017年08月31日付

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あすの防災の日を前に、県内の各自治体で防災訓練が行われている。近年、大規模地震が全国各地で発生している現実を踏まえると、あらゆる事態を想定して備えておかなければならないだろう▼先ごろ行われた諏訪市では、高齢者や障がい者、妊婦ら「要配慮者」の受け入れに力点を置いた避難所開設・運営訓練があった。要配慮者に見立てた住民に対して、市職員が聞き取りし、状況に応じて大人数の避難生活が大変だと見込まれる人には別の福祉避難スペースに誘導した▼いざ災害が発生し、避難所生活が長期間になると、被災者には不便な事態が次々と出てくる。衣食住も通常とは著しく異なる事態に陥る。その中でも特に困るのがトイレだろう。断水になれば水洗トイレの使用は困難を極めることになる。劣悪な環境のトイレに行くのをためらい、飲食を我慢して体調を崩す人も多いと聞く▼文部科学省は、災害時に避難所に指定されている全国の公立学校の防災機能に関する調査結果を発表した。断水時に水洗トイレに代わる携帯トイレやマンホールトイレなどのトイレ機能を備えている学校は、調査対象の公立小中学校、高校、特別支援学校3万994校のうち49.5%にとどまっている▼トイレ事情は、公に語られることは少ないが、避難所生活開始直後から直面する切実な問題である。自治体も住民も真正面から論議する必要に迫られている。

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