2017年09月05日付

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電話が苦手な人が増えているという。携帯電話やスマートフォンがこんなに普及しているのに―とも思ったが、10代の平日1日のメディア利用時間は交流サイト(SNS)の58分に対し電話は約3分という総務省の調査結果を目にして、なるほどと時代の変化を感じた▼電話が家庭から個人へ移行し、通話相手は自分の知り合いが中心に。さらに電話以外の通信ツールの発達で文字などの交流が中心になったということか。遅刻や病欠をメールで報告する部下に「常識がない」と腹を立てる話などはまだ面白いが、電話応対が苦手で会社を辞める若者が増えているとのニュースは笑えない▼県は10日から、県内の中高生を対象にいじめや自殺防止対策として無料対話アプリ「LINE(ライン)」を使った相談を試験的に受け付ける。すでに複数の電話相談窓口を用意してはいるが、電話を使わない若者の現状に合わせた形だ▼県教育委員会のまとめだと、県内の小中高校などが認知したいじめの件数は2015年度で1567件。前年度より22件増加した。中学1年生が341件で最も多い。本人や保護者からの訴えから発見されるケースが、半数近くを占めるそうだ▼対話が苦手になっていることやスマホ所持が前提になっている点は気になるが、発達する通信ツールへの順応も大切だろう。新たな試みが、一人でも多くの生徒の助けになるよう期待したい。

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