ドローン物流 国交省が長谷で2回目実証実験

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離着陸するポート内のドローンをモニターで遠隔監視する関係者

国土交通省が買い物弱者対策などで、伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら長谷」周辺で行っているドローン(小型無人機)を使った物流の実証実験で6日、センサーと遠隔監視の二段構えによる安全対策を検証した。同省は安全で正確な自動離着陸飛行を実現する「物流用ドローンポート(発着場)システム」の開発をこの実験で進めており、2回目のこの日はポート内への何らかの侵入や強風を検知し、ドローンが上空待機する危険回避機能を試した。順調に作動し、実用化に向けて一歩前進した。

実験は南アルプスむらと、片道400メートル離れた高齢者専用住宅に設けた両ポートを結んで行っている。前回3月は、GPS(衛星利用測位システム)と目印画像認識機能を複合させて正確に往復自動飛行し、500グラムの荷物を届けることに成功した。

今回は3メートル四方のポート内に、侵入者や侵入物を認識するレーザーセンサーを設置。併せて風速計も設け、異常を検知すると無線通信を使ってドローンに伝わり、自動的に着陸を取りやめて上空待機する実験を行った。

遠隔監視では地図情報やカメラによる動画などを用いて、ポート内の状況や飛行計画について画面を通して把握した。

前回と同じ行程で行った上で、実際に人がポート内に入り、ドローンが上空で待機するか確認。南アルプスむら内にあるビジターセンターでは、遠隔監視するモニターにドローンの離着陸風景などが映し出された。

同システムは国交省が東京大学とドローンのシステム開発を手掛けるブルーイノベーション(東京)に委託し、ドローンの活用に積極的な伊那市が協力している。

ブルーイノベーションの熊田雅之取締役COO(最高執行責任者)は、今回の実験の成功を説明し「システムの現段階での完成度は60~70%。今後は実際に使う事業者の意見なども聞き、生きたサービスになるようにしていきたい」と話す。

11月に次回の実験を行う予定。国は来年をめどに離島や山間地域で荷物配送の実用化を図りたい考えだが、国交省物流政策課企画室の大庭靖貴課長補佐は「別の機体やほかの場所でも、不具合なくこのシステムが使えるのか汎用性を高めていく必要がある」と今後の課題を挙げた。

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