2016年4月5日付

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改めて注意を向けると、太陽光パネルを設置した住宅が増えたことに驚かされる。住宅だけでなく、車庫や庭先など設置場所も多様だ。気象庁の「メッシュ平年値」(1981~2010年)を見ると、南信地方の年間日照時間は2000時間を超え、全国トップクラス。太陽光発電には屈指の環境といえる▼発電装置の普及や進化によるコスト減で、装置を20年間使う場合の発電費用が、電力会社から購入する電気代とほぼ等価になったという。自然エネルギー財団の試算を朝日新聞が紹介した。家庭で使用するすべての電力を賄うには別に蓄電池を設置する必要があるが、電力の自給自足への夢が膨らむ▼南信は急勾配の河川や豊かな山林に囲まれ、太陽光以外の自然エネルギー資源にも恵まれている。小水力発電や木質バイオマス活用などの取り組みが各地で広まっているほか、諏訪地方では温泉熱や地下熱の活用に向けた研究も進む▼電力小売の全面自由化が始まった。発電方法に関する情報開示が不十分な点が残念だが、多少高くても自然エネルギーを活用した電力を選択する消費者が増えれば、エネルギーの地産地消の機運が高まり、地域で新産業が誕生する後押しとなるかもしれない▼福島第一原発の事故で、原発の安全神話は崩れた。甚大な被害と引き換えに得た教訓を生かすためにも、自然エネルギーの比率を高める可能性を考えたい。

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