書状から人物読み解く 「文の会」150回

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歴史上の人物の書状を読み解いている高国寺の「文の会」。9月例会で150回を迎えた

公家や高僧、茶人など歴史上の人物の書状を読み解く「文の会」が、9月の例会で150回を迎えた。諏訪市諏訪2の高国寺(白木智康住職)が主催し、講師は同市出身の書道史研究家・渡部清さん(82)=東京都北区=。受講者は同寺で月1回、室町末期から江戸時代初期の実物の書簡を鑑賞。差出人や受取人、交友関係や時代背景を推測し、回を重ねるごとに書状への関心を高めている。

渡部さんは諏訪清陵高、東京教育大学を卒業、同大大学院教育学研究科修士課程修了。NHKに勤務し、大河ドラマ「花の生涯」「春日の局」などのタイトルを執筆した。横浜国大教授を歴任し、現在は日本相撲協会相撲教習所の講師を務めている。著書は「日本の名筆」「くずし字辞典」、また小中学校教科書の書写にも携わり、書家、書道美術の評論家としても活躍している。

文の会は、渡部さんがすでに東京で文書を読み解く会を開いていたことから、渡部さんの菩提寺である同寺の白木悦子さん(97)が、「古里でもぜひ開講してほしい」と要望。13年前、広く一般に呼び掛けて始まった。

教材は渡部さんが長年掛けて収集した書簡などで、「(映像や録音などがない時代)手紙や日記は故人を知る大事な手掛かり。そこからその人の考え方が分かり、筆跡から性格や人柄が推測できる。さらに同一人物の手紙が多く集まれば、伝記を作る資料にもなる」と話す。同会ではこれまでに茶人の小堀遠州、僧侶で文化人の松花堂昭乗など150通を取り上げた。
20人の受講者「毎回楽しみ」

現在、受講者は同市の千村進さんら諏訪地方の20人。節目となった9月の教材は、後陽成天皇の第13皇子・聖護院道晃親王(1612~79年)が書いた書状。講師が一字ずつ黒板に書いた字に目を凝らし、誰宛てのものか、内容は、また当時の手紙の書き方、やり取りの方法などを理解した。

初回から参加しているという市川一雄さん=下諏訪町=は「忙しい先生が1回も休まれることなく、その度に貴重な実物を東京から持参される」と感謝。「膨大な資料をもとに時代背景や余話にも触れ、とにかく興味深い話が諏訪で聞ける。会が毎回楽しみ」と話している。

例会は第1月曜日の午後6時から。同会では参加者を募集している。問い合わせは同寺(電話0266・52・1773)へ。

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