O157感染 食品の衛生管理に注意を

LINEで送る
Pocket

O157などの腸管出血性大腸菌による感染者が急増している。県が20日に発表した感染症情報によれば、第37週(9月11日~17日)の1週間で新たに7人の感染が判明した。今年に入ってからの感染者は91人を数え、すでに昨年1年間の36人を大きく上回っている。発症すると重症化する恐れもある。家庭でも手洗いの励行や食品の加熱処理を徹底し、衛生管理を怠らないようにしたい。

大腸菌の中でO157は特に注意が必要だ。まず感染力が強い。わずか100個ほどの菌でも発症する。一般の食中毒は100万個程度の菌が侵入しないと症状が出ないとされる。これを比較しただけでも、この菌の怖さが分かる。しかも腸管の中で毒性の強いベロ毒素を出すため、脳症などを発症して死に到ることもある。

O157といえば、1996年に大阪府堺市の小学校で給食を食べた児童らに集団感染が起きて、社会を震撼させた事件が脳裏に焼き付いている。2次感染を含め9500人余りが感染し、このうち児童3人が死亡して、この菌の怖さを思い知らされた。

8月に埼玉、群馬両県の系列総菜店の利用客が相次いでO157に感染した集団食中毒では、抵抗力が弱い3歳の女児が死亡する事態に発展した。同じ8月に茅野市内の保育所で発生したO157などによる集団感染は、その後も患者が増え続け、計27人の感染が確認された。県疾病対策課で感染経路などを調べているが、人から人、食品などを介しての2次感染で広がったと推察される。

感染源が特定できないケースは多い。集団食中毒を起こした両県の系列総菜店で食材や調理器具、従業員の便なども調べたが、O157は検出されず、感染源は依然不明のままだ。食肉の加熱不足が原因という事例が多い一方で、土から菌が付着した生野菜のほか、漬物が感染源だったこともある。加熱した食品であっても油断はできない。まな板や包丁などから菌が付く可能性もある。

厚生労働省によると、死亡した3歳の女児と同じO157遺伝子型の菌の感染者は、長野を含め11都県で確認されている。感染は初夏から10月にかけて多発する。食肉は十分に火を通し、生肉と野菜は分けて調理する。手洗いと合わせ器具の熱湯消毒も励行したい。

おすすめ情報

PAGE TOP