介護保険給付費前年度下回る 諏訪6市町村

LINEで送る
Pocket

諏訪広域連合は、2016年度の介護保険事業の運営状況をまとめた。諏訪6市町村の要支援・要介護認定者は1万723人で高齢化に伴って前年度より217人(2.1%)増えたが、介護保険サービスの費用を示す保険給付費は3700万円(0.2%)減の164億1600万円となった。給付費が前年度を下回るのは介護保険制度が始まった00年以来初めてで、介護報酬の引き下げや利用者負担の一部増加、施設の事業廃止などが「複合的に作用した」とみられる。

給付費は、居宅介護サービスが6.6%減の76億1700万円、施設サービスが4.2%減の55億2400万円だったのに対し、地域密着型介護サービスが31.9%増の29億2700万円、高額介護サービスが12.4%増の2億9400万円、高額医療合算介護サービスが22%増の3900万円など。「居宅介護」と「施設」が前年を下回り、減額の要因となった。

介護報酬は介護サービスの対価として事業者が受け取るお金のことで、国が3年ごとに見直す。前回の15年度改定はマイナス2.27%。15年8月の制度改正では、一定以上所得者の負担割合引き上げや施設入所者の食費、住居費の負担軽減の厳格化などで一部利用者の負担が増加。諏訪地方では老人保健施設1カ所の事業廃止もあった。

介護度別の認定者は、要支援1が1214人、要支援2が1350人、要介護1が2683人、要介護2が1858人、要介護3が1402人、要介護4が1206人、要介護5が1010人。いずれも前年度を上回った。

岡谷市の事業者は、成長産業とされてきた介護業界の質的な変化を指摘。地域包括ケア体制の構築を進める国の動きを踏まえて「地域との関わりを重視している」と語り、「地域の力を借りれば保険給付費は抑えられる」とも述べた。

茅野市の事業者も「地域に選ばれる施設にならなければ」とし、「地域密着」と「サービスの質向上」を課題に挙げた。他方、複数の施設を運営する事業者は、景気回復で製造業などに働き手が流出し「介護に人が回ってこない」とし、介護職員の処遇改善に向けた検討を求めた。

おすすめ情報

PAGE TOP