富士見の”昔”で認知症予防 写真セット製作

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「回想法セット」の写真の選定や監修作業を行う名取さん(左)ら

昔の写真や道具から当時を思い出し、語ることで認知症の予防につなげる「回想法」を富士見町内で普及しようと、町社会福祉協議会が、富士見高原病院、有識者らの協力で町オリジナルの「回想法セット」作りに取り組んでいる。

お年寄りが楽しく取り組みやすいとして、町社協は3年前から講習会を開くなど「回想法」を介護予防事業に取り入れている。

町独自のセットは、対象となる世代が社会や家庭で活躍していた昭和30~40年代の写真を10枚1組にし、裏面に当時の社会情勢や暮らしぶり、町、国内の出来事などを記してある。1枚ずつ透明シートで圧着してあり、紙芝居の要領で使ってもらう。町社協では、「慣れ親しんだ地元の写真を利用することで、一層、療法の効果を高められるのでは」とする。

写真は町内のアマチュア写真家、故武藤盈さんの遺族と、JR富士見駅前商店街が提供。選定や回想を手助けするヒント集の製作には、町文化財審議委員の名取昇一さん(90)、同病院リハビリテーション科作業療法士の尾崎英美さん(30)、町歴史民俗資料館の学芸員、小松隆史さん(47)があたっている。

選んだ写真は、農家の庭先や囲炉裏端の光景、蚕の飼育を手伝う子ども、駅前商店街のネオン点灯などで、写り込んだ人の服装や背景、道具などさまざまな観点で昔を語る要素がある。

名取さんは、「若い世代にも見てもらいたい出来栄え。異世代間の会話の接点になり、町への愛着も深まると思う」とし、尾崎さんも「これを使えば従来以上に講座参加者との会話が弾みそう」と期待する。小松さんは、「富士見町の風俗的資料として使える」と話しており、歴史文化の分野にも活用が広がりそうだ。

セットは今月末に完成させ、11月3日に町民センターで開く一般公開の講座「回想法の活用術」で参加者全員にプレゼントする予定だ。

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