2017年10月07日付

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耳の不自由な人が、聞こえる人とコミュニケーションをとるときに、勘違いされているな、と思うことがあるという。聞こえる人は、口をしっかり開けて一音一音ゆっくりと話した方が分かりやすい、と思いがちだという指摘だ▼実際には、言葉よりも音の一つひとつが強調され、特に母音が際立ってしまい、前後関係が不明確になって、むしろ単語自体が捉えにくくなる。それよりも、身ぶり手ぶりを交えながら語句のまとまりごとに話した方が、文全体を捉えやすくなるのだという▼聞いてみなくては分からないことは多い。性的少数者(LGBT)の関係者の話で、自身がLGBTだとカミングアウトするには、さまざまに生きにくい世の中だという。カミングアウトすれば、気持ちの面で何か楽になるのかと言えば、現実はそう簡単な話ではないよう▼かえって自分の居場所を狭めることになる場合も。家族から、理解されないかも…、と想像したときの不安は、とても大きいという。勇気を出して打ち明けた後で、期待とは違った反応を受けたときの孤立感は、本人の心に大きなダメージを与えるとも▼人の立場で考えようとすることは大切。最近は、「人の心に寄り添って」という言葉が使われる。少しずつ距離を縮めて近づくような、何か柔らかいイメージの言葉だ。話を聞き、目からうろこを何枚も落とさないと、その距離は縮まらないようだ。

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