頻発する下草火災 乾燥時の野焼きは危険

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「春」は山火事の多い季節でもある。厳しかった冬の寒さが和らぎ、日増しに春めいた陽気になると農作業の準備が本格化する。諏訪・上伊那地方でも頻繁に野焼きの光景を目にするが、この時季は空気が乾燥して、風の強い日が多い。林野、枯れ草火災が起きやすい気象条件がそろっている。火を取り扱う際の注意を怠ると、瞬く間に燃え広がり、取り返しのつかない事態を招いてしまう。

県内で発生する林野、枯草火災の4割前後が毎年4~6月に集中している。県林務部によれば、昨年発生した林野、枯れ草火災が219件あり、このうち4月からの3カ月間だけで93件(39%)を数えた。1年前の3月31日には、岡谷市川岸地区で45ヘクタール余りの山林を焼失する大規模な火災が発生した。地上と空からの懸命な消火活動にもかかわらず、折からの強風にもあおられて42時間にわたり燃え続けた。

今年も農作業の準備が始まる3月に入ってから、土手の下草や農作業小屋、ビニールハウスなど農業関連施設を焼く火災が県内各地で頻発している。

伊那市御園では3月30日、たき火をしていた火が土手の下草に燃え移り、火を消そうとした女性の高齢者がやけどを負った。諏訪地方でも下草などを焼く火災が多発している。今月2日には、諏訪市の建物火災をはじめ下草などを焼く火災が県内で9件も発生した。

今月下旬からスタートする大型連休を控え、これから山菜採りに出掛けたり、休日ともなればハイキングを楽しみにして山へ入る行楽客も多くなる。キャンプ地などでは火を取り扱う機会も増えてくる。その分だけ、火災が発生する危険性も高い。

この時季の野外で、枯れ草のある場所での野焼きは禁物だ。冬の間に積もった落ち葉に火を入れると一気に燃え広がってしまう。乾燥注意報が発令されていたり、風が強い日などはなおさらだ。

山火事のほとんどは火の不始末が原因である。たき火をしたら火元から目を離さないこと。その場所から離れるときは、完全に火を消すことが大切だ。この時季は日差しが強くなる。日中だと、火を消したつもりでも消え残りを見逃してしまう可能性もある。水をかけたあと、土で覆うなどして消火には細心の注意を払いたい。

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