2017年10月24日付

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風は身近な自然現象だ。目には見えないが、人々は風の音や動きに心動かされ、刺激を受けて、その心情を音楽や文学で表現してきた。実際には「風の音」などなく、風が何かのものに当たり、その振動が音となって聞こえるのだという▼台風21号の接近に伴い、昨日の晩から朝方にかけて吹き荒れた風の威力はすごかった。音がうるさく安眠できなかったという方もいるだろう。ときに牙をむいてくるのが自然の怖さだ。全国的に荒天となった衆院選の投票日。選挙への影響も小さくなかっただろう▼突然の解散、新党結成をめぐる離合集散と、あっけにとられるような政治ドラマを見せられた衆院選は与党の圧勝という結果に終わった。総定数465のうち憲法改正の国会発議に必要な3分の2にあたる310議席を超えた▼注目を集めた小池百合子東京都知事が率いる希望は苦戦した。小池代表の人気頼み、つまりは目に見えない風頼みの部分が大きかったのか。自らの「排除」発言への反発もあって逆風にさらされた。逆に追い風が吹いて躍進した立憲民主とは好対照の結末となった▼「安倍一強体制」が続くことになるが、首相は民放のテレビ番組で、「私に対しても厳しい風が吹いている」と謙虚な姿勢で野党とも建設的な議論を進める考えを示していた。多様な民意をくみ取りながら、超少子高齢化問題など「国難」へ立ち向かっていってほしい。

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