茅野市で家屋浸水や倒木 台風21号被害

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救助用ボートで消防隊員に付き添われて自宅から避難する茅野市上原の住民=23日午前4時ころ

超大型の台風21号は23日未明に静岡県御前崎市付近に上陸し、関東を縦断して福島県沖へ抜けた。午後には北海道の東方海上で温帯低気圧に変わった。台風の影響で諏訪地方では家屋の浸水被害や倒木、交通機関の乱れなどが発生。長野地方気象台と県は同日未明、下諏訪町を除く諏訪地方5市町村に土砂災害警戒情報を出して警戒を呼び掛けた。

23日午前2時34分ごろ、茅野市ちの上原の市営温泉施設「アクアランド茅野」西側の水路が溢れ、上川右岸にある住宅街の広い範囲が冠水した。市は災害対策本部を設置。23棟の家屋が浸水被害(うち床上浸水15棟)を受け、最大で8世帯、18人が近くの上原公民館や市ちの地区コミュニティセンターに避難した。けが人はなかった。

上川の増水に伴い、上川に流入する水路の水が流れなくなり、午前2時すぎに住宅街で溢水が始まった。上川の水位が3・9メートルの氾濫危険水位に達した同2時20分ごろから水路は一気に増水。胸の高さに水が達した場所もあった。諏訪広域消防がゴムボートで住民を救出したり、2階への避難を促す活動を進めた。

自宅の1階で寝ていた60代の男性は同3時ごろ、屋外の防災行政無線の音で目が覚めた。道路や庭が水に浸かっていて、水深はすでに20~30センチだった。急いで乗用車3台を高台に移動し、家族3人で上原公民館に避難。約1時間で水深は膝の高さに達し、玄関先に及んでいたという。

同地区内の家屋浸水被害は20棟が被災した2006年7月豪雨災害以来。ある男性は「当時と同じ被害が起きた。教訓が生かされていない」と嘆き、抜本的な防災対策を求めた。急速に増えた水かさに恐怖を感じたという別の男性は、「水位が上がったら早く知らせてくれる仕組みがあれば」と話していた。

市は災害ごみ回収コンテナを2カ所に設置し、被災家屋の消毒や災害見舞金の交付に向けた調査に入った。被災者の相談は個別に対応する方針だ。避難者は全員、自宅などに戻っているという。

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