木質バイオマスの地域活用 伊那でシンポ

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パネル討論で木質バイオマスの利用促進を訴える有識者や関係者

まきやペレットなどの利用促進に向けた「伊那谷木質バイオマスエネルギーシンポジウム」は3日、伊那市役所で開いた。伊那商工会議所と上伊那森林組合、上伊那地域自然エネルギー普及協議会が主催し、森林・林業、環境団体の関係者や市民ら約100人が参加。識者の講演やパネル討論を通じて、木質バイオマス利用による二酸化炭素(CO2)排出削減や地域振興などについて考えた。

森林組合長の白鳥孝・伊那市長は、冬だけでなく通年の燃料需要を生むペレットボイラーの導入が公共施設や温泉施設で進み、昨年度のペレット生産量は約2650トンと過去最高を更新したと報告。信州大学農学部の岡野哲郎教授は、CO2削減に向けては大型施設でボイラーを普及させることに加え、「産業エネルギーとしての活用を広げていく」必要性を挙げた。

地域に貢献する高齢者福祉施設でありたいと、ペレットボイラーを導入した同市美篶の「みぶの里」。西村太一施設長は「木には温かさと優しさがあり、木質ペレットの活用は福祉のイメージにマッチする」とした。ペレットだき温風機を使う「みはらしいちご園」の有賀正喜さんも、イメージのいいペレットで育てたイチゴには「付加価値が生まれる」とし、「ペレットの単価が下がればなおいい」と願望していた。

ペレットボイラーの保守点検業者が近くにないという課題に対し、この日講演したCO2バンク推進機構の宮入賢一郎理事長は「保守点検まで含めた環境整備も必要になってくる」。伊那市では小水力発電も盛んで、商工会議所の川上健夫会頭は「(自然エネルギーの)先進的モデル地域となれば人を呼び、観光振興にもつながる」と強調した。

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