「諏訪の蚕神」を刊行 諏訪の小野川さん

LINEで送る
Pocket

諏訪6市町村と辰野町の蚕玉信仰を紹介する「諏訪の蚕神」を発刊した小野川さん

地域の道祖神や石碑などを調査する小野川恵美子さん(70)=諏訪市大手1=は、蚕糸業振興のために各地で祭られた蚕神についてまとめた「諏訪の蚕神」を発刊した。諏訪6市町村と辰野町で2年間踏査した石碑やほこら、供養塔、馬鳴菩薩などを紹介。当時の蚕玉信仰や暮らし、蚕糸業の歴史を知る資料になっている。

小野川さんは2015年に当時所属していた諏訪市まちづくり市民協議会で、同市内の蚕糸業遺産を訪ねたことを契機に、独自で調べ始めた。これまで刊行した「諏訪市の道祖神」の第4、5版に掲載した分も合わせて、1冊にまとめた。

市町村ごと蚕神を紹介。石碑など147基とともに、繭型の水盤、1971年まで操業した企業の「繰糸機登録証」、繭を食い荒らすネズミ除けの猫神、蚕霊供養塔例祭などや、すでに取り壊された風穴小屋の写真もある。夫の三四さんがイラストを描いた民話「蚕玉大神宮」と創作民話「天から降ってきた虫」も掲載している。

原村以外、蚕神に関しての史料は乏しく、調査は各地の村誌や区誌にある蚕神の記述手がかりに行った。養蚕家でつくる講がすでに解散し、当時の話が家族や地域に伝わっていないなどの苦労があったという。小野川さんは「現在残っている蚕神を後世に伝えられ、役立ててもらえれば」と期待し、「全体像がわかっていないので、今後も見つけられなかった蚕神を調べたい」と話す。

A4版、98ページ。価格は1100円(税込み)。諏訪市の諏訪書店、岡谷市の笠原書店で取り扱う。問い合わせは小野川さん(電話080・7748・6550)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP