2017年11月12日付

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ふるさと納税って何だったっけ?と思わざるを得ない昨今の返礼品競争。品物の目新しさや人気度ばかりに焦点が当てられ、思わず「納税」を忘れてしまいそうになる。地方自治体の税収増は歓迎すべき。だが、返礼品ありきの行政のカタログショッピング化が進んでいるかのようで、何とももどかしい▼そもそもふるさと納税は、地方で生まれても、就職を機に都会に移って納税するため、都会には税収が入るが地方には税収が入らない状況を是正しようと設けられた納税制度で実質的な寄付になる。育った地方や応援したい自治体に使い道を選んで寄付できる▼問題は「その土地ならではのお礼の品が届く」とする返礼品のあり方か。その地方を知る、そこの魅力を発信する、寄付に対する感謝を表す―など、返礼品が持つ意義は多々ある。本来の意義を逸脱し「商品の魅力優先」となってしまっては、本末転倒になりやしないか▼ここのところ、地域性とはほど遠い品物を取り入れたり、返礼品サイトに自治体職員が組織的にアクセスして人気ランキングを操作するなど目に余る事例が散見される。何のための納税かと疑問を持たれても致し方なかろう▼右に倣えと過熱する返礼品競争のさなか「自治体の知恵や努力を超える品はいかがなものか」とあえて疑問を呈する首長もいる。品物の魅力か地域の魅力か。原点回帰の時期はすぐそこまで迫っている。

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