共通投票所導入に慎重 上伊那の自治体

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改正公職選挙法が成立し、今夏に予定される参院選から、自治体の判断でショッピングセンターなどに共通投票所を設置したり、期日前投票の時間拡大が可能になった。投票機会を増やすことによる投票率向上が目的だ。ただ投票所の設置には二重投票を防ぐため専用回線を整備する必要があり、上伊那地方の各市町村は費用や労力を理由に今回の導入には慎重な姿勢。一方、伊那市は回線整備の必要がない期日前投票所を増設し、投票率の向上を図る。

法改正で、従来の投票所に加え、人が集まりやすい商業施設などに「共通投票所」を置くことができるようになった。有権者は投票日当日、従来の地区の指定投票所か、共通投票所のいずれかを投票場所に選べる。

しかし、共通投票所の設置には二重投票対策として投票所を専用回線で結んだり、システムを改修する必要がある。67カ所の投票所がある伊那市の選挙管理委員会は「地区の投票所に指定している公民館や集会所はネット環境が整っていない施設も多く、専用回線の整備には多額の費用が必要になる。導入する自治体の効果を確認し、今後の検討課題としたい」とする。

他市町村も費用や管理面を課題とし、「利便性は良くなるが、投票率が向上するかは読めない」(駒ケ根市)、「投票に不便な地区はない」(箕輪町)などと消極的。期日前投票の時間延長についても「午後7時以降の投票者は少ない」(宮田村)など、ほとんどが見送る方針だ。

一方、伊那市選管は「投票機会の確保は重要な課題」とし、今回から期日前投票所を新たに市保健センターに設け、市役所、市高遠町総合支所、市長谷総合支所と合わせ4カ所とする。2014年の衆院選県内小選挙区での、同市の期日前投票率は19.37%。全体投票に占める割合は3割を超えるなど増加傾向にあり、「竜西地区にも期日前投票所を設け利便性を上げることで、一層の投票を促したい」と期待する。

中川村は今回の変更は見送るが、参院選で期日前投票に訪れた有権者に対し、新たな投票所の開設や時間変更についてのアンケート調査を予定。変更を求める声が多ければ検討するとしている。

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