伊那のドローン物流実証実験 美和湖に不時着

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異常を検知して飛行を中止したドローン

国土交通省が伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら長谷」周辺で実施しているドローン(小型無人機)を使った物流の実証実験の3回目が13日、現地で行われた。公開実験の最中、センサーで異常を検知したドローンが飛行を停止し、上空を通過中だった美和湖に不時着するトラブルがあった。この日の実験はそれ以降中止し、原因などを究明して改めて来年3月に実施する予定となった。

今回の実験は美和郵便局と道の駅の片道約2.4キロを往復し、実際の荷物配送に近い形で計画。安全も期して美和湖上空を主なルートに設定し、ドローンは過去2回とは違う機種を用いた。

飛行停止したのは美和局を離陸して約5分後。機体を開発する自律制御システム研究所(千葉市)によると、速度や姿勢などを制御するセンサー「フライトコントローラー」が何らかの異常を検知し、安全機能が作動して飛行停止した。機体に搭載するパラシュートが瞬時に開き、湖面着水後は浮き輪で機体を保護。スタッフがボートで回収した。

実験は公開前の12、13の両日でテストフライト(リハーサル)を計6往復実施。まったく同じ条件で飛行させたが、異常はなかったという。

実証実験は安全で正確な自動離着陸飛行を実現する「ドローンポート(発着場)」システムの開発が目的。国交省が東京大学とドローンのシステム開発を手掛けるブルーイノベーション(東京都)に委託し、伊那市が協力。今回は自律制御システム研究所や日本郵便、NTTドコモが参画した。

国は来年をめどに離島や山間地域で荷物配送の実用化を図りたい考えで、国交省物流政策企画室の大庭靖貴課長補佐は「リハーサルでは成功しており、ドローンポートの検証はできて、システム自体に問題がないことは確認できた。国のスケジュールにも影響はない。今回の問題は機体の可能性が高く、その課題についても対応していきたい」と話した。

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