清陵高SSH講演会 和泉さん重力波発見語る

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諏訪清陵高校のSSH講演会で「重力波の発見」をテーマに語る和泉さん

諏訪清陵高校(諏訪市)は25日、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)講演会を同校で開いた。重力波を初検出した米国の重力波観測装置「LIGO(ライゴ)」がある観測所で検出当時、研究員を務めていた宇宙航空研究開発機構(JAXA)国際トップヤングフェローの和泉究さん(32)=木曽郡木祖村出身=を講師に招いた。和泉さんは「重力波の発見」をテーマに、重力波天文学の面白さや重力波を観測した興奮を語った。

重力波は、質量を持つ物体が動く際に生じる時空のゆがみが波のように宇宙に伝わる現象。アインシュタインが1916年に予言し、100年後の2015年9月、ライゴが世界で初めて直接観測に成功した。ライゴの国際研究チームを率いた3人に今年のノーベル物理学賞が贈られることが決まっている。

和泉さんは12年から今年8月まで、米国内に2カ所あるライゴのうち、ワシントン州のハンフォード観測所でチームに参加。重力波検出器「レーザー干渉計」の改良などに取り組んでいた。

講演では重力波研究の面白さについて、それまで誰も直接検出していなかったことや、極限の測定技術への挑戦などを挙げ、「非常に野心的な物理・天文テーマ」と紹介。初検出した重力波は二つのブラックホールの合体で生じ、太陽質量の3倍のエネルギーが重力波として放出され、合体そのものは10億年以上前に起きたことなどを説明し、「われわれ研究者の間でも驚きだった」と話した。

検出したのは未明で、1人のオペレーター以外は和泉さんを含め全員が寝ていたという。朝になって上司から「有力な検出信号があった」と知らされ、検出器の稼働状態などをチェック。その後数カ月にわたって検証を続け、観測を確認したという。

同校や付属中学校の生徒をはじめ一般ら約30人が来場。和泉さんは、重力波は物質の影響をほとんど受けないため初期宇宙を見通せる唯一の手段とし、「宇宙の始まりを観測したい」と思いを語っていた。

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