「こて絵」発信拠点完成 原村郷土館土蔵改修

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新たに「なまこ壁」を施して外観を一新した原村郷土館の土蔵

原村の「こて絵」の発信拠点として、村が進めてきた郷土館敷地内の土蔵の改修工事が完成した。土蔵は新たに「まてのくら」と命名された。2018年7月の来季の郷土館開館に併せてオープンする。

土蔵は村の所有で、かつては原村役場の書庫として使われていた。郷土館の敷地に移築されてからは民俗史料の収納場所にしてきたが、こて絵の展示空間に活用しようと外観を一新。1階をこて絵の展示場、2階を昔の農家の蔵の再現として公開する。北杜市、富士見町、原村の3市町村でつくる「八ケ岳定住自立圏」の交付税対象事業。

蔵は幅約6メートル、奥行き約5メートル。これまで外壁に張られていたトタンを取り外し、 外壁4面の下方約2メートル40センチに装飾的な 「なまこ壁」を施した。西側正面の入り口上部には手書きの文字を盛り上げた「まてのくら」を掲げた。揮毫は原村の書道講師、牛山省吾さん。文字の周囲を米俵と稲穂のこて絵で飾った。

「まて」は方言で、「きちょうめん」などの意味で使われる。昔の土蔵は米蔵として使用されていたことから「まてに頑張ってきた」原村の人々への思いを名称に込めたという。

南北の壁面上部には「恵比寿と大黒点」と「宝尽くし」をそれぞれ描いた円形のこて絵を掲げた。なまこ壁の上部の帯状の部分には「ぶどう」や「竹とすずめ」も施した。いずれの図柄もめでたい意味があるという。

改修を担ったのは左官職人の下平武さん(75)=茅野市玉川=と次男の悟さん(43)=同=。「厚みのあるなまこ壁の表現にこだわったので見てほしい」と話している。文化財係の平林とし美さんは「文化的な憩いの施設として活用していきたい。オープンは先だが外観を楽しんでもらえたら」と話している。

文化財係は古い土蔵のこて絵の寄贈を受け付けている。問い合わせは同係(電話0266・79・7930)へ。

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