2017年12月6日付

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〈(宮崎を)どげんかせんといかん〉〈そんなの関係ねぇ〉〈どんだけぇ~〉。ことしの「新語・流行語大賞」が発表された直後に古い言葉を持ち出すのは気が引けるが、2007年の同賞でトップテンに選ばれた流行語を引用した▼十年一昔というが、ずいぶんと古くさく感じる言葉もあればすっかり耳になじんだ言葉もある。捉え方は人それぞれだろう。文化庁が毎年発表する「国語に関する世論調査」をみても分かるように、言葉は常に変化している。「ことばは生き物」だとつくづく思う▼岩波書店が来年1月に国語辞典「広辞苑」の第7版を刊行する。全面改訂は10年ぶりで、「東日本大震災」や「ブロガー」など約1万語が新たに加わるという。辞典は世の言葉を映し出すもの。「ごち」「ちゃらい」といった新たに定着した俗語も収録されている▼「辞典が社会の言葉をリードするのではない。世間の言葉の後を追いかけていくのが辞典です」。以前聴講した講演会で、岩波書店の辞典担当者が語っていた。使用頻度や定着度合いを見極めるために、世間の言葉をひたすら観察するよう心がけているのだという▼ピンポイントで目指す単語を探すには電子辞書が便利だが、ぺらぺらとページを繰るうちに、未知の言葉と出会えるところが紙辞書の魅力だ。古い言葉や言い回しが新鮮に感じられることもある。辞書を「読む」楽しみがそこにはある。

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