写真で巡る製糸業の姿 辰野美術館で上島さん作品展

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辰野町荒神山公園の辰野美術館で、企画展「糸をつむぐ 人をむすぶ 絹の途」が開かれている。同町出身の上島勝幸さん(52)=長野市=が撮影したモノクロ写真約50点を通じて、地域の製糸業の遺構や今も営まれる養蚕の風景を紹介。同町で栄えた赤羽焼の繰糸鍋なども展示し、近代社会をけん引した製糸業の姿を伝えている。5月8日まで。

写真は、上島さんが製糸業にかかわりの深い上伊那や諏訪地方などを巡って12年間かけて撮りためた。畑での桑摘み、桑やりや糸取りをする女性たちの様子に、地域の日常がにじみ出る。伊北養蚕学校(現辰野高校)創設者で製糸家の武井覚太郎の寄付によって建設された、旧上伊那図書館や辰野町小野図書館など、当時の製糸業の影響力を物語る一枚もある。

上島さんは二科会会友。幼少期から桑の実を食べ、近所には蚕室があったといい「身近 な存在の製糸を題材に一つの 時代を撮りたい」とシリーズ制作を思い立った。期間中 に工場が閉鎖したり、仕事を退く人もいたが「淡々と働く 人たちにたくましさを感じた」とし「製糸業は歴史の遺物でなく、今も続いてい るという思いを表題『途(途中)』に込めた」としている。

展示は、信州シルクロード連携協議会の広域観光事業の一環で、地方創生交付金を活用して企画した。

午前9時~午後5時。入館料大人300円、小中学生100円。月曜休館。土、日曜日は上島さんが在廊して写真を解設する。問い合わせは同館(電話0266・43・0753)へ。

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