辰野町長が「企業訪問」 課題把握し支援へ

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企業訪問で事業所の関係者とひざを交える武居町長と職員チーム=辰野町の扶桑化学

辰野町は、武居保男町長と職員チームが町内の事業所を訪ねる「企業訪問」を始めた。武居町長が副町長時代に着手し、継続実施を公約に掲げた事業。ざっくばらんな懇談を通じて事業所が抱える課題を把握し、要望にマッチした支援策を講じて産業振興につなげる狙いがある。若手を含む職員が自ら役場を飛び出していくことで現場経験を積み、事業所と信頼関係を築く効果も生み出している。今後も業種や規模を問わず、細やかに訪問を展開する構えだ。

企業訪問は2016年1月にスタート。元商工会経営指導員の武居町長(当時副町長)を中心に、今年夏までに65社を訪ねて回った。支援策はこれまで、事業拡大の希望に沿った用地取得サポート、空き物件のあっせんなどを進めており、町外への転出を考えていた事業所の慰留に成功した実績もある。

武居町長はこれら成果を踏まえ、企業訪問の継続を公約に掲げた。「企業誘致など町外に向けた仕掛けは重要だが、大前提として町内企業の満足度向上による、魅力ある経済と産業の基盤づくりが求められる」と強調する。

企業訪問は、武居町長ほか担当課横断型の職員チームで実施。医薬部外品・化粧品など製造販売の扶桑化学(原田信社長、同町北大出)では、役員からふるさと納税の返礼品として人気が高い入浴剤など主力商品について説明を受け、工場見学も行った。

懇談では同社が「全国出荷される入浴剤を地元企業で作っている。町もさらにアピールしてほしい」と要望。武居町長は「PRと絡め、需要が下がる夏場の販売促進も一緒に考えたい」とした。同社の久保昭男取締役部長は「行政側から訪ねてくれる姿勢に本気度の高さを感じた。企業訪問が町全体へ浸透し、活性化されれば」と期待していた。

町産業振興課によると、町内には約570の事業所があり、製造、小売、サービスとあらゆる業種が訪問の対象。「工場や商店、飲食店、宿泊施設、福祉施設など、希望に応じてどこへでも訪ねたい」としている。

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