茅野市上原の小江川 樋門、ポンプ設置へ

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茅野市ちの上原で10月23日未明に発生した台風21号に伴う浸水被害の再発防止に向けて、茅野市は11日夜に上原区公民館で開いた被災者との意見交換会で対策方針を示した。溢水した小江川の上川合流部に上川からの逆流を防止する樋門(ひもん)、小江川に流入する水を上川に排出するポンプ、水位上昇を音や光で知らせる警報装置を設置する。

警報装置は下町ポンプ場付近に来年の梅雨入り前、樋門は同年夏頃の完成を目指す。ポンプは国の交付金を活用して2019年11月以降に着工したい考え。樋門設置後の小江川の溢水対策は茅野市建設業会の協力を得て仮設ポンプで対応する。全体の事業費は5億円程度を見込む。

このほか、県諏訪建設事務所は来年の出水期前の完成に向けて、合流部付近の上川の河床掘削に今年度着手する。さらに、市は災害に関する情報の迅速な把握と伝達に向けて被災地との「ホットライン」の構築に取り組む。

小江川は10月23日午前2時30分すぎにあふれ、上原下町の約2.8ヘクタールが冠水し、21棟の家屋が浸水被害(うち床上浸水13棟)を受けた。上流部にある白樺湖の累計雨量は118ミリ、小江川の上川合流部にある江川橋の水位は4.6メートルだった。市は、雨量が少ないことなどから「小江川に流れ込む水だけで溢水することはなかった」とし、上川の水が水位上昇に伴って小江川に”逆流”したとみている。

意見交換会には市職員14人、県職員2人、上原区の役員や被災者ら約40人が出席。柳平千代一市長は、2006年7月豪雨災害と同様の浸水被害を繰り返したや、水位上昇や溢水といった情報の提供が遅くなったことを陳謝。その上で「市の責任で上川から入ってくる水をゲート(樋門)で止め、内水(小江川の水)をポンプで上川に排出する対策を行う」と述べた。

被災者は、06年からの度重なる浸水被害は「人災だ」などと主張。広報の遅れや上川の土砂堆積(たいせき)、樹木の繁茂、自己資金で生活再建している窮状を訴え、市や県の支援を求めた。行政側は再発防止対策に理解を求め、話し合いを継続することを約束した。

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