歴史的遺産や景観活用 岡谷まちづくり講演会

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岡谷市で旧庁舎など近代産業化遺産を活用したまちづくりに取り組む市民団体「岡谷市旧庁舎活用チーム」は17日、まちづくりに関する講演会を同市のテクノプラザおかやで開いた。市民や市職員ら約30人が参加。首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授の山田幸正さんが「みんなでまちの宝を輝かせよう」と題して話し、歴史的遺産や景観を生かしたまちづくりについて学んだ。

県の地域発元気づくり支援金を活用した「旧市庁舎をはじめとする既存ストックを活用したまちづくりの実践事業」の一環で企画。山田さんは建築史や都市史が専門で、文化遺産や文化的景観を生かしたまちづくりについても研究しており、市主催の景観まちづくり講座の講師を務めたことがある。

講演では、まず文化財保護の新たな潮流を解説。保存・保護の対象が単体の歴史的建造物から集合体としての伝統的町並みや文化的景観といった身近な文化遺産に、保存・保護の手法が「使いながら後世に伝えていく」という「動態保存」に移りつつあることを解説した。

その上で、製糸などの近代産業化遺産群を生かした岡谷市のまちづくりについて、一定の評価をする一方、まだ行政主体の取り組みであることを指摘。市民が主体となって、ただ参加したり、公的なものに大きく依存したりすることなく、知恵や労力を出し合う協働の仕組みづくりを課題に挙げた。

山田さんは「共有価値の創造」という考え方を説明。「まず遺産や景観の文化財的な価値を正しく理解する。次に自覚と責任を持って守り、その価値を高める。さらに価値を共有する仕組みを構築し、周辺地域や市域全体の活性化の輪を広げていく」とアドバイスした。

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