緊急車両の通行可 小渋ダム土砂トンネル

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緊急車両の通行を決めた小渋ダム土砂バイパストンネルの内部

国土交通省天竜川ダム統合管理事務所(中川村)と県飯田建設事務所は、同村大草の県道松川インター大鹿線で起きた土砂崩落による通行止めに伴い、迂回路にした県道松川大鹿線が万一、土砂崩れや大雪などで通行不能になった場合、緊急車両が小渋ダムの土砂バイパストンネルを通行できるようにする対応策を決めた。国交省によると、緊急車両が土砂バイパストンネルを通行する対応は全国初。

県道松川大鹿線は、下伊那郡松川町生田と大鹿村大河原桶谷の松除橋を結ぶルート。町村境の上峠から大鹿側は幅員が狭く急カーブが連続する。道沿いの斜面は岩肌が露出して落石の懸念や、日当たりの悪い場所では路面凍結なども予想されている。

一方、国交省が管理する小渋ダムの土砂バイパストンネルは、湖内に流入する小渋川からの土砂をダム下流に迂回させ、ダムの寿命を延ばす目的で建設。昨年完成後、増水時には試験運転をしている。延長は大鹿村―松川町間の約4キロ。トンネル出口と県道松川インター大鹿線は河川敷道路でつながっており、ルートは入口、出口ともに今回の通行止め区間を外れている。

同トンネルは、災害など緊急時の県道の不通を考慮し、計画当初から車両の通行を可能にする設計にした。内部は高さ7・2メートル、底幅6・5メートルの馬蹄型。交通に関する設備はない。すでに11月には警察や消防と連携し、緊急輸送路として活用するための実働訓練を済ませている。

天竜川ダム統合管理事務所の國村一郎所長は「われわれとしても万一の場合、地域のために協力したい」と話す。県飯田建設事務所では「国交省の協力で緊急時を想定した対応が実現した。トンネル内は照明等の安全設備がなく、すれ違いが難しいため、一般車両が通行することはできない」としている。

県道松川インター大鹿線の土砂崩れは15日に発生。リニア中央新幹線南アルプストンネルの発生土を運搬する県道改良の一環で、JR東海が掘削を進める「仮称・四徳渡トンネル」のルート上だった。現在中川村四徳大橋―大鹿村松除橋の約3・4キロ区間を全面通行止めにしている。

今回の崩落に伴う迂回路となる国道152号や県道駒ケ根長谷線を県道が開通するまで冬期閉鎖を延期する。

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