藻刈り舟復活へ 改修し諏訪湖や河川で活用

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藻刈り舟の引き取りに訪れた横山会長(右)に思いを託す矢島さん(左)

NPO法人諏訪市セーリング協会(横山真会長)は22日、1980年ごろまで使われ、その後、同市の福島区(市村忠勝区長)が長く保管してきた木製の藻刈り舟1そうを受け取った。改修し、諏訪湖や流入河川で活用して住民の水環境に対する意識高揚などにつなげていく。

藻刈り舟を1955年ごろの導入時から見守ってきたという矢島文夫さん(81)=同市福島=によると、舟は舟渡川の水草を刈るために導入し、流域の福島、文出、下金子の3区で管理してきた。

舟の大きさは、全長4・5メートル、幅1・5メートル、船底からの高さ45センチ。後部からくしのような形状で歯が付いた刈り取り用の器具を沈めて引っ張るなどして使っていた。水草を取り除くことで水位が下がり、川の氾濫を予防してきた。矢島さんによると、作業の前後で水位が30センチほど下がったといい、水害から田畑を守るために活躍した。

3区の住民グループが年に3、4回ほど河川を行き来させ、刈り取ったという。県の事業で護岸整備が進むと、水草の発生が抑えられたことから、80年ごろ以降は使う機会がなくなり、同市福島の平林たい子記念館で保管してきた。引き渡しは、関係者が同記念館に集まり、舟をクレーン付きのトラックの荷台に乗せた。協会では諏訪湖のヨットハーバーで保管し、民間の技術者の協力を得ながら改修を進める方針。

横山会長(45)は「舟を定期的に使っていた当時と同じように復元し、活用することで住民の河川や湖への意識が高まることを期待したい」と語った。矢島さんは「歴史ある舟を処分してしまうのはしのびないと思い、捨てずにいた。舟を活用してもらえた方が舟にとってもいいと思う」と話している。

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