2017年12月27日付

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かつて「花金」という言葉があった。「花の金曜日」の略で、週休2日制の導入で土曜を休みにする企業が増え、休日前の金曜の夜を楽しむ風潮から生まれた。しかし、バブル終了とともに死語となった▼現代の花金となるか。今年2月から「プレミアムフライデー」(プレ金)が始まった。月末の金曜に買い物や外食を楽しんでもらい、消費喚起につなげようという狙いがある▼果たして月末の金曜に早帰りできる企業がどれほどあるのだろうかとやや冷めた目で見ていたが、少なくとも自分の周りでプレ金を楽しんでいるという人は見られなかった。あらかじめそれに照準を合わせて仕事を片付けていくという姿勢も大事だと思うけれど、現実はそう簡単ではない▼一方、企業にとっては人手不足が深刻化している。生産性向上に向けてIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の技術を活用した自動化が課題とされている。このまま技術革新が進めば、いずれロボットに置き換わる職業もあるとされる。ロボットには花金もプレ金も無用だろう▼昔、社会科の時間に習った「人間疎外」という言葉を思い出す。避けて通れないのかもしれないが、効率ばかりを追求するような社会の在り方には一抹の不安を感じる。ますます人口が減る方向に向かっていないか。人間が消えて、誰のための生産性向上だったのかということにならなければいいが。

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