2017年12月30日付

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かつて、お正月は自宅や親戚の家などでのんびりと過ごすのが当たり前だった。外出といっても、二年参りか初詣くらいか。店はどこも閉まっていて出掛ける先もなかったからだ。それでも子どもの頃は家族や親戚と正月遊びを楽しみ、特別な時間を過ごした記憶が残っている▼コンビニエンスストアが増えた影響だろうか。いつしか大規模店やチェーン店を中心にスーパーや飲食店などでも、年中無休の営業が珍しくなくなった。大手スーパーのダイエーが、全国規模で元日営業を始めた1996年が転機だったとされる▼ところがここにきて、全国チェーンの飲食店や都市部の百貨店などを中心に、大みそかや元日を休業とする動きが広がっている。報道によると、背景にあるのは深刻化する人手不足。人件費の高騰で元日営業が割に合わなくなってきたという▼理由は後付けかもしれないが、政府が進める働き方改革の一環として、従業員のワークライフバランスを重視したり、仕事と休暇のめりはりをつけて仕事の質を高めるといった、働き手のリフレッシュを促す狙いもあるようだ▼大みそかや元日の営業は消費者のニーズに応える形で始まったのだろうが、消費者の多くは労働者でもある。いよいよ暮らし方、働き方を見直す時が近付いているのかもしれない。あと2日で新年を迎える。消費から離れ、非日常のお正月を楽しんでみるのも悪くない。

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