2018年01月09日付

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プロ野球3球団で監督を務めた星野仙一さんが70歳で死去したとのニュース速報を見たとき、筆者は思わず絶句した。昨年12月にテレビで元気そうな姿を見ただけに突然の訃報は信じられなかった▼「勝ちたいんや」。阪神の監督だった2003年。星野さんは連日、口癖のようにこの言葉で選手たちを鼓舞していた。球団のスローガンは「ネバーネバーネバーサレンダー」(決して諦めない)であった。チームは春先から波に乗り、日本中のファンを歓喜させるリーグ優勝を成し遂げた▼星野さんは、著書「夢 命を懸けたV達成への647日」(角川書店)の中で、「監督として喜怒哀楽をストレートに出す感情露出型だといわれるが、自分では案外大事なプラス面だと思っている。求められるのは、具体的で分かりやすい、明快な人間像、リーダー像ではないだろうか」と記している▼投手は、ポーカーフェースの方がいい、と言われる中で現役時代から、まさに「燃える男」そのものだった。監督就任後も続いた喜怒哀楽は、ファンの心を大いに引きつけたと思う。そのエネルギーから真剣な姿が伝わってきた▼2004年の取材で、目の前に現れた際の独特のオーラは忘れられない。自身があと一歩で甲子園出場を逃した経験から、「プロ野球を見ても甲子園に出ていない奴の方が活躍している」と球児に送ったエールが印象深い。ご冥福を祈りたい。

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