2018年01月12日付

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学校では3学期が始まり、卒業や進級に向けて学習や活動のまとめに入っていると思う。受験を目前にして、あるいは真っただ中にあって、張りつめた空気の中に身を置く生徒もいることだろう▼別の用件で訪ねた地元の高校で、3学期の始業式を拝見させていただく機会があった。全校生徒が集まった体育館で、新年のあいさつを兼ねて登壇したのは校長先生。いきなり「皆さんは、にゅうめんを知っているか」と切り出したものだから生徒の視線が集まった▼一般的には温かく煮たそうめんのことで、調理法の一つのようなものだろうか。それが校長講話の題材になり、独特の口調もあってか高校生を引きつけた。離乳食にゆでたそうめんを食べさせてもらったという校長先生。今も大好きで、にゅうめんを食べると、ささやかな幸せを感じる―と語った▼本題はここからだった。「人生なんて自分の思った通りにならないことの方が多いんだよ」と力説すると、生きていくためには、小さな喜びや幸せを見つけることが大切なんだと教えていく。「ささやかな幸せを感じ取れる1年にしよう」とも呼び掛けた▼高校生ぐらいの若者には、こんな話し方がいいのかもしれない。講話の最後は大きな声で「どうしてもつらいことがあったら私のところに来い。にゅうめん、つくってやるよ」。文字にすると乱暴そうな表現だが、優しさと温かさが伝わってきた。

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