大正昭和の生活伝える 原村の小林さん写真集

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原村職員の小林正雄さん=同村中新田=は、1998年に95歳で他界した祖父・光雄さんが残した膨大な写真の一部を写真集としてまとめ、自費出版した。「モボ(モダンボーイ)が写した原村」と題した本には、大正から昭和にかけて祖父が撮影し、小林さんが厳選した493枚のモノクロ写真を掲載。古き良き農村の生活、年中行事、御柱祭、災害記録などさまざまなジャンルがあり、村の歴史を後世に伝える資料的価値もある一冊。「見る人が温かい気持ちになってくれれば」と話している。

光雄さんは地元ではモダンボーイとして知られ、18歳から写真を趣味とし、晩年までさまざまな写真を撮り続けた。アマチュアでは同村で最も早く写真を始めた人物で、写真館が近くになかった時代は「写真屋様」と呼ばれ住民に頼りにされていたという。

祖父の他界後、晩年を過ごしていた隠居部屋には、プリント写真約7000枚、ほこりをかぶったアルバム30冊のほか、段ボール2箱分のネガフィルム、ガラス乾板などが残されていた。小林さんは、これら膨大な資料を消失させるのは忍びない│と、後世に残すための写真集を発行することにした。

写真集はA4判モノクロ128ページで、150部製作。▽戦争▽行事▽御柱▽災害▽家族-など9ジャンルに編集して掲載。御柱写真では、昭和の諏訪大社や小宮の御柱の様子が記録されている。歴史関連では、村内の山で発見された山犬(オオカミ)の頭蓋骨、小中学校のかつての校舎など、災害関連では、村内にも大きな被害をもたらした伊勢湾台風の被害状況を克明に記録した写真などを掲載している。

小林さんは「文化財などは写真でも長く残されるが、生活はその場その場で消えてしまうもの。昔の農村の生活の様子を後世に残したかった」と話している。

写真集は諏訪6市町村の図書館、村内小中学校などに寄贈。今井書店(富士見町)と八ケ岳美術館で1部1500円で一般販売している。

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