免許返納後の公共交通「不便」 シニア大学講座

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県長寿社会開発センター諏訪支部は24日、シニア大学諏訪学部の公開講座を諏訪市の諏訪教育会館で開いた。「高齢者の自動車運転免許返納」がテーマ。同学部2年生を中心に約90人が身近な社会問題として、免許証返納方法や公共交通システムを学び、返納後の移動手段などを考えた。参加者へのアンケートでは「できる限り運転したい」といった回答が多く、返納後の公共交通機関利用に不安の声も出た。

講座テーマは免許返納への関心から、学生が発案した。会場の学生たちへのアンケートでは、「何歳まで運転ができるか」「返納後の公共交通システムは万全と思うか」「公共交通システムへの要望」の設問を3択で質問。運転年齢は「できる限り運転する」が最も多く、70歳まで運転とした女性は「身分証替わりが発行されるので、タクシーは不便さはあるが、事故を起こすことを考えればメリットになる」と述べた。

返納後の公共交通へは、「買い物や通院が不便になる」が多く、「電車からバスへの便が無く、自治体と利用者のコミュニケーションが足りない」という意見や、「自分で運転が理想」の声もあった。公共交通への要望は▽電車・バスの路線や本数を増やす▽タクシー料金を安くして-の順だった。

講座では、茅野市地域戦略課の大蔵健司さんが同市のデマンド交通の概要、諏訪市社会福祉協議会の柳平友梨子さんが買い物バス支援、諏訪交通の山谷恭博社長が民間3社で諏訪市で始めるタクシーの定期券について説明した。

諏訪警察署交通課の百瀬和弥課長は返納方法を説明。身分証明書替わりになる「運転経歴証明書」の交付や、70歳以上と75歳以上の免許更新時の高齢者講習の流れ、適性検査について話した。

まとめで百瀬交通課長は「加齢に伴う能力が落ちたことを受け止め、今まで以上に安全に注意を。免許証を返す勇気も必要」と呼び掛けた。

講座後、地域で民生委員を務める武井巻雄さん(68)=岡谷市小田井=は「返納しても家族の運転で生活できるが、1人暮らしの人は不便さを感じる。地域の人たちに対して、事例から取り組めることを検討したい」と話していた。

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