2018年2月6日付

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仕事柄、絵画や書などの展示会を見る機会が多い。書体によって何と書かれているのか読めない書は正直苦手。絵も抽象画の世界になってくるとよくわからない時がある。「見たままの印象でいいんですよ」と言われるが、わからないものはわからない▼要は自分に芸術的なセンスがないのだと思う。書も絵画も作者の心の投影だとすれば、自分にはそうした感性がないわけだ。より具象的な日本画などの素晴らしい作品を見た時には、才能をうらやましく思う自分がいる▼先月下旬に発表のあった日本童画大賞も、入賞作品は素人目にも才能あふれる作品が選ばれた。「鳥」をテーマにした一枚絵(タブロー画)部門で大賞を受賞した小池恵美子さんの「夜の冒険」は、絵の中に「子どもたちに見てほしい楽しい夢の世界」(小池さん)があふれていた▼絵本部門で大賞に選ばれた麻生遙(あさおよう)さんの「トカゲのともだち」は、トカゲと友だちになりたい男の子との交流を描いた作品。ストーリーも擬人化されたトカゲの絵も楽しい絵本だった。那覇市在住の麻生さんはプロの絵本作家を目指している33歳▼絵本の大賞作品はフレーベル館から出版が決まっており、麻生さんはプロへの一歩を踏み出す。電話取材の向こう側で「子どもたちを裏切らないいいものを作っていきたい」と話す麻生さんに、受賞の喜びと同時に覚悟を感じてうれしくなった。

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