2018年02月08日付

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その組織は「脱体育会系」で「コミュニケーション」を重視、「全員がリーダー」の意識を持ち、「良好なコンディション」の維持を常に心掛ける。今年1月7日のラグビー大学選手権決勝で、前人未到の9連覇を達成した帝京大学の素顔だ。日ごろの積み重ねが「負けない組織」を作り上げている▼思い当たる人もあろう。学生時代の運動部での先輩・後輩の序列。後輩は常に先輩の顔色をうかがい、雑用は後輩の専売特許だった。だが、同大で雑用は4年生が行う。心身に余裕のない1年生は練習に専念できるよう配慮している▼コミュニケーションにおいても学年の枠を超えた小グループでのディスカッションを習慣化。目の前の課題について考え、自分の意思を伝え合う中で、状況判断や意思決定力を養っているという▼その上で、チームを引っ張るだけでなく、互いを動かせるリーダーになる意識を全員で共有。「まずはけがをしない」など、心身の良好なコンディションを維持する工夫も同時並行しているとあって、勝てない理由は見つからない▼人口減少やこれに伴う人材不足が喫緊の課題となっている昨今「負けない組織」論は大学ラグビーに限らず、企業や教育現場、まちづくりなど、社会の至る所で活用できやしないだろうか。因習にとらわれず、自由に物が言え、不安のない良好な環境下からは、思い描いた以上の未来が見えてきそうだ。

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