2016年04月23日付

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音を立てないように歩く様子を「抜き足、差し足、忍び足」という。何やら悪巧みの臭いがする。足をそっと上げて物音がしないように今度は静かに下ろして…。爪先立ちのような格好になるが、何の気なしに歩くのとは大違いで、やはり静かに歩くことができる▼同じような歩き方で、「すり足」というのもある。文字通り足の裏をするように歩く。こんな神経を行き届かせて歩く姿を見事に実践していたのが、入学して1カ月もたたない、かわいい小学1年生たちだった▼茅野市米沢小学校の体育館には、上級生が静かに児童会行事の開始を待っていた。1年生は検診の時間が延びてしまったため、少し遅れて会場に入場していった。おそらく教室では、担任の先生から「お兄さんお姉さんが先に待っています。静かに入りましょう」などと指導されただろう▼それにしても見事な「抜き足、差し足」。中には誰に教わったのか「すり足」をする子も。前の人との間隔が広がって間を詰めようと急ぐときも、無駄口をたたきもせずに足をさっさと動かして。1年生ながらによく頑張って、成長しているんだなと感心した▼会の最後、校長先生は1年生が入場するまで15分ほど整然と待機していた児童の様子を振り返り、「素晴らしかった」と全員を褒めた。1年生のあの立派な行動を引き出したのが、会場で待つ上級生たちの静かな態度だったと気が付いた。

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