原田泰治の素朴画世界 中国の出版社から刊行

LINEで送る
Pocket

中国で発刊された中国語翻訳本「原田泰治の素朴画世界―誰にも故郷がある」を手にする原田泰治さん

諏訪市在住の画家・原田泰治さん(77)が、日本全国47都道府県を取材して描いた作品127点を収録した「原田泰治の素朴画世界―誰にも故郷がある」(日本語訳)が、中国の大手出版社・新星出版社から発刊された。朝日新聞社発行の展覧会図録「にっぽんの四季を描く 原田泰治の世界」の中国語翻訳本。愛蔵本、豪華本として特別サイズ(縦252ミリ、横260ミリ)で制作され、発刊して間もないが各地で高い関心を集めているという。

「にっぽんの四季を描く」は、1982年4月から84年9月まで2年半にわたり、朝日新聞の日曜版に毎週掲載された作品集。失われつつある日本の風景が素朴なタッチで描かれ、全ての作品に原田さん自身の言葉でつづったエッセーと取材地を地図で紹介、掲載中から反響をよんだ。

中国での発刊は4年前、著名な同国の装丁デザイナー寧成春さんが来日、諏訪市原田泰治美術館を訪れ、「居ながらに日本を旅することができる。中国の人々にぜひ紹介したい」という熱い思いを、直接作家に伝えた。申し出に原田さんは、「びっくりした。が、少しでも国際親善に役立つなら」と了承。講談社が窓口となり、寧さんは中国での出版を進めた。

翻訳本には、原田さんが日中友好協会の招きで訪中した思い出を「まえがき」として新たに執筆。農民が日常や風景を描いた「農民画」の里・金山区を訪れ、心温まる交流を広げた様子などを記している。また「登場人物が呼応し会話が聞こえてきそうだが、人物を描く際こだわりがあるか」などのインタビューも収録、作家を広範囲から掘り下げている。

価格は188元で、日本円で約3000円。講談社国際ライツ事業部の田村良さんは、「高価だが現在の中国では高すぎない。蔵書目的や贈り物に豪華書籍が好まれている」という。主要ネット書店は「(日本の)四季折々の風物、伝統文化がよく分かり、生命の輝く一瞬を捉えているのが伝わってくる」などの評価が寄せられているという。

翻訳本を手にした原田さんは「上製本できちんとした仕上がり。日本を紹介する一環になればうれしい」と話している。

おすすめ情報

PAGE TOP